ヨーロッパの企業はたいがいそうだと思いますが、就職していきなり生活していける分の給料が出るのではなくインターンシップ制度というのがあり一人前に業務がこなせるまで研修します。その間はほとんど無料に近い給料しかもらえないというものです。
丁稚奉公ですね。海外の日系企業に就職する時はこのような制度は無いと思いますが、海外で現地の企業に就職する際は丁稚奉公を覚悟しないといけないです。
日本は会社の先輩がいろいろ仕事を教えてくれる新人の期間でも生活していけるだけの給料をもらえますよね。
このインターン制度を終了してもその後、その会社に正式に就職できるわけでもないようで、ただインターン期間を終了したという証明書をもらうだけです。
国によってこの証明書や経験済みの仕事のことの呼び名は違うと思いますが、ヨーロッパのそれぞれの国では就職の面接の際、その職業の経験はあるのか、証明書はあるのか聞かれると思います。
即戦力になる人だけに通常のお金を払うという慣習です。ドイツに住んでいたとき、近所に日本人の年配の女性が住んでいました。
その方はもうドイツに住んで30年以上だとおっしゃっていましたが、子供もいらっしゃってホテルなどのサービス業に就職活動をしていたようですが、その息子はインターン中で、朝から晩まで働いてお小遣い程度の給料で大変だと嘆いていました。
抜け目無い学生は大学在学中、企業にインターンで働いて卒業後に正式に就職してまともなお金をもらうことができるよう計算、計画しています。
在学中遊びほけていると、どんどん遅れをとってしまうことになってしまいますね。
海外の大学はただでさえ卒業が難しいのに、ほんとに大変だなあ。
インターンシップ制度については、よい面も悪い面もあると思います。
メリットは企業側にとってはまず安く労働者を使えることでしょう。まあ仕事を覚えていない未経験の人にお金を払いたくないのもわかりますが、即戦力にだけ正当なお金を払うことができるという立派な理由のもとに未経験者にはお金を払わなくてもいいのです。
あと結局すぐに退職してしまう人もいるので、そうのような人に対しても割り切れるのかなあと思います。
働く側から見れば学生のうちに企業の仕事を体験しておけば卒業と同時に生活していけるだけの給料をすぐに手に入れることができるのかな。
デメリットを考えた時に、まずは家庭環境が大きく左右されると思います。
インターンで働き始めたとしても自立して生活していけるだけの給料をもらえるわけではないので家族、親のサポートは重要です。
親の経済力に余裕が無ければどうやって食べていくんでしょう。
飲食店のウェイター、ウェイトレス、居酒屋の店員などインターン制度はあまりなくすぐに仕事を始められてそれなりのお金をもらえるので、インターン中研修しながらこのような仕事に頼る人もいると思います。そのまま飲食店の仕事を続けていく人もいるでしょう。
なので家庭の経済力に余裕がない人はすぐに現金が入る仕事につき、その業界に同じような家庭環境の人が集まってくるように思えます。
そうじゃなくて飲食業が好きでそこを初めから目指しているという人もいますよ!また転職して仕事を始める際、その仕事に対する経験はとても重要なので、もし新しい仕事に転向したい場合、またいちからタダ働きに近い研修をしなければならないです。
そうなるとある程度貯金もしていないと研修中は厳しい生活になるでしょう。
一度、道を踏み外すとまともな生活に戻るのは本当に大変だし、これは日本も他の国も同じなんだと感じます。そのような人が私の近所や知り合いにもいます。
日本のように初めての月からある程度の給料がもらえて仕事を先輩から教えてもらえるのは良いシステムだと思うんです。