海外、シンガポールで金融業の営業職として働いた体験談。多種多様な人たちと働く環境。

次は、シンガポールで日系企業の証券会社に勤務していた方の体験談を紹介します。

私は、1996年から1998年までの2年間、シンガポールの日系資本の証券会社に勤務しておりました。
その際、面白いな!と感じたことについて書きたいと思います。
シンガポールは、歴史的にイギリスの植民地であった経緯もあり、多様な民族が共存して暮らしている国です。
ですから、オフィスでも、中華系、インド系、マレー系、欧米系など、多種多様民族のバックグランドを持つ同僚がいて、とても新鮮に感じられました。
特にマレー系の同僚は、イスラム教を信仰しているので、毎日決まった時刻に成ると、オフィスから知らぬ間に消えて、お祈りに行ってしまっているのには驚きました。
また、朝の通勤時刻に、多くのインド系の人が、軽トラの荷台に、30人から40人位相乗りになって、通勤しているのには驚きました。
その軽トラが、3台、4台と続いているのには、”なんで人間が?”と不思議な気持ちにさせられたものです。さらに、中華系の同僚が、お土産やお菓子などを渡すことを、とても重要視していることにも、驚かされました。そういったことで、対応の仕方や、付き合い方が、全く変わってしまうことに、ショックを受けました。
テレビにも、中華系、マレー系、インド系とそれぞれのメディアがあり、私は、インド映画を見るのが好きでした。その頃、ムトゥ・踊るマハラジャという映画が流行っており、インド人は、リズム感覚に優れているのだな、と感じました。
一方マレー系民族のダンスを見ることもできました。マレー帽をかぶったり、民族衣装を着て、伝統音楽を背景にダンスをする様子が素晴らしかったです。
シンガポールでは食べ物の楽しみも大きかったです。フライド・ホッケンミー、ラクサ、インドカレー、チキンライス、ラーメンだと枚挙にいとまがありません。
それらを屋台で200円から300円で沢山食べることができたので、お得な気持ちになりました。本場のインドカレーはパサパサしていて、日本とは違うし、インドの人は、手で食べているので、変だな?と思うこともありましたが、時々、自分も真似をして楽しんだりしました。
また、料理を持ってくるときの対応の仕方に驚かされました。日本だと、どうぞ!っていう感じで、丁寧にお皿を運んできますが、シンガポールでは、投げるように、ボン!とお皿をおいていくので、”もっと丁寧にお皿を置いてくださいよ!て主張したこともあります。(笑)
いずれにしても、シンガポールは、多様な民族から成る個性的な国で、とても有意義な時間を過ごすことができました。チャンスがあれば、また、働いてみたいです。以上