海外、米国フィラデルフィアでファイナンシャルアナリスト・IT業界の働き方、体験談

次は、米国の日本支社、いわゆる外資系に入社、その後、規模縮小のため米国で働くこととなった方の体験談を紹介します。

私は米国企業の日本支社にファイナンシャルアナリストとして採用されました。
しかしそれから2年程して規模縮小の為、米国本社所属となり赴任することになったのです。
不景気によるリストラとはいえ、本社は広大な敷地にあり数千人が働いていて、日本とは全く違う仕事体験ができました。
・仕事は上司との繋がり
海外の企業では、仕事はとにかく上司との繋がりが大切です。
日本企業では一度仕事を任されると単独で抱え込んでしまう人もいるのですが、海外では上司に認められないと評価されないので、常に上司とのコミュニケーションを大切にします。
日本企業の様に「チームワークを大切にする」という雰囲気ではなく、上司に向かって仕事を上げる、という感覚です。
どんなに嫌な上司でも面と向かって話をします。
逆に言えば、疑問や不満を感じた時にはいつでも上司に言える状態ですので、向上心のある人にはピッタリです。
・女性の管理職が多い
日本でも最近では女性の管理職が増えてきましたが、海外の企業では女性の管理職が非常に多く、しかも絶対的な権力を持っています。
プレゼンでも堂々とスピーチをするしものすごい迫力です。
社長自ら「同じ実力であれば女性を採用する、女性の方が伸びる」と発言しています。
ヤル気のある女性にとっては理想の職場でしょう。
・5つの目標を達成しないとベースアップができない
海外の企業で一番大変だったのがこれです。
年初に上司と相談して5つの目標を掲げて、それが達成できないと給与アップの対象になりません。
その目標も簡単なものではなく「数値として目に見えるもの」「具体例が挙げられるもの」「会社に貢献していること」など、条件が設定されています。
単に「周囲とコミュニケーションを取る」「残業を減らす」などでは認めて貰えません。
特に私は財務部門で営業とは違い生産的な仕事内容ではなかったので、目標設定が難しくて毎年この時期が一番憂うつでした。
目標は年に2回見直しの時期があり、上司と面談をして進捗状況を確認しながら進めて行きます。
・勤務時間はアバウト
個人の机は全て150センチ位の高いパーティションで区切られているので、人がいるかいないか覗かないと分かりません。
勤務時間は非常にアバウトで、朝9時半頃にならないと出社してこなかったり、昼休みは早目に車で相乗りして街に食べに出かけてしまいます。
早く仕事が終れば定時前でも「Done.」と手をひらひらさせながら言われます。
海外の企業は能力ベースと言われますが、実際には結果ベースです。
結果が出せれば高い評価が得られるので、運やコツも実力のうちになります。
はっきり言って相手を非難して蹴落とすこともあります。
駆け引きが得意な人は是非挑戦してみて下さい。